１８歳未満 脳死で臓器提供へ                   

9月4日 14時32分 

関東甲信越地方の病院で治療を受けていた１８歳未満の男性が、３日夜、脳死と判定され、４日午後から、臓器の提供に向けた摘出手術が行われることになっています。

脳死と判定されたのは、頭にけがをして関東甲信越地方の病院で治療を受けていた１５歳以上１８歳未満の男性です。日本臓器移植ネットワークによりますと、男性は意思表示カードなどは持っていませんでしたが、家族が脳死判定と臓器の提供を承諾したことから、３日朝から２回にわたって、脳波や呼吸の状態などを詳しく検査していました。その結果、３日午後７時半すぎ、男性は脳死と判定され、死亡が確認されました。去年７月に施行された改正臓器移植法の指針では、１８歳未満の場合、虐待の疑いがないか医療機関に検証するよう求めているため、病院ではそれまでの診療記録などを調べ、虐待がないことを確かめたということです。ネットワークによりますと、家族は臓器の提供を決断した理由について「本人は元気なときに臓器提供関連のテレビを見て『死んでも人の役に立つなんてすごいよな』と話していた。意思表示をしていなかったけれど、本人だったら希望したと思う」と話したということです。改正臓器移植法が施行されてから１８歳未満で脳死と判定されるのは２人目です。男性からは、心臓、肺、肝臓、腎臓、すい臓、それに小腸が提供される予定で、４日午後から、臓器の提供に向けた摘出手術が行われることになっています。

さい帯血バンク支援充実を　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

9月18日 21時25分　　

白血病の治療などに使われる赤ちゃんのへその緒の血液、「さい帯血」を保存している「さい帯血バンク」の全国大会が神戸市で開かれ、資金難のなかで運営を続けていくため、国に支援の充実を求めていくことなどを申し合わせました。

「さい帯血バンク」は、白血病などの治療に役立てるため「さい帯血」を採取・保存し、医療現場の求めに応じて提供する団体ですが、移植が大幅に増えるにつれ保存のための費用がかさみ、どのバンクも深刻な資金難に直面しています。１８日、神戸市で全国１１のバンクの代表らが集まって開かれた全国大会では、赤字が続く宮城県のさい帯血バンクの担当者が「国の補助金や診療報酬だけでは資金をまかなえず、事業の継続が難しくなっている」と報告しました。このあと会場では、国に支援の充実や制度の見直しを求めていくとともに、バンクどうしの統合で業務の効率化を図っていくことなどを申し合わせました。「日本さい帯血バンクネットワーク」の中林正雄会長は、「さい帯血移植は骨髄移植と肩を並べるまでに成長しており、国に対し、診療報酬の引き上げなど早急な取り組みを求めて いきたい」と話しています。

がん患者の子どもケア考える

2月12日 4時36分

新型インフル １５万人が感染

新型インフルエンザに感染し、新たに医療機関を受診した患者は、先週１週間だけでおよそ１５万人に上り、急速な感染拡大が続いていることが国立感染症研究所の調査でわかりました。

国立感染症研究所によりますと、８月２３日までの１週間に、全国４８００の医療機関から報告されたインフルエンザの患者の数は１万１６３６人で、前の週からおよそ３９００人増えました。これをもとに推計すると、先週１週間に新型インフルエンザに感染し、医療機関に受診した患者は、全国で１５万人に上るとみられ、前の週の１１万人からさらに増え、急速な感染拡大が続いているということです。また、各地の流行状況を示す１医療機関当たりの患者数も、全国平均で ２．４７人と、前の週の１．６９人から大幅に増加しました。都道府県ごとにみますと、沖縄県が４６．３１人と最も多く、次いで埼玉県が２．９４人、神奈川県が２．８５人、福井県と徳島県が２．８４人などとなっていて、流行の目安となる１医療機関当たり１人を超えた都府県は、前の週の２６から４２に増えています。国立感染症研究所の安井良則主任研究官は「季節性のインフルエンザの流行は地域差が大きいが、今回の新型インフルエンザでは全国でまんべんなく流行 が始まってきている。夏休みが終わると、さらに急激に拡大する可能性があり、注意が必要だ」と話しています。