チンパンジーに弔いの原形か

4月27日 5時51分

アフリカの野生のチンパンジーの群れで、母親のチンパンジーが、死んだ幼い子の死がいをミイラの状態になるまで肌身離さず運び続ける様子が確認されました。京都大学などの研究グループは、死を弔う行動の原形ではないかと指摘しています。

京都大学などの国際研究グループは、西アフリカのギニアで野生のチンパンジーの数十頭の群れを30年余りにわたって観察しています。この群れでは、これまでに3頭の幼いチンパンジーが死んだことが確認されていますが、母親は2歳半の子の死がいをミイラの状態になるまで27日以上背負って運び続け、ハエを追い払ったり、毛づくろいをしたりしていました。同じ母親のチンパンジーは、1歳の子が死んだ際は死がいを68日間肌身離さず運び続け、同じ群れの別の母親も2歳半の子が死んだ際、19日間、同じ行動をとっていました。成長したチンパンジーが死んだときにはこうした行動は見られませんでした。アフリカのほかの4か所でチンパンジーの群れを対象に行った研究では、子どもの死がいを運び続けるこうした行動は確認されていないということです。京都大学霊長類研究所の松沢哲郎所長は「この群れでは文化的な伝統として、幼い子どもが死んだときに固有の行動をしているとみられる。ヒトが死を悼み、弔うようになった起源が読み取れるのではないか」と指摘しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100427/t10014097561000.html

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