超音波で胎児の病気治療に成功

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生まれる前の胎児の重い病気で、母親の腹部に出力の強い超音波を当て、不要な血管を塞ぐ治療に昭和大学の医療チームが世界で初めて成功しました。

子宮を傷つけずに済むことから流産などのリスクを避ける、より安全な治療技術になると注目されています。

生まれる前の胎児の治療で、昭和大学産婦人科の医療チームは、診断に広く使われている超音波に注目し、母親の腹部に当てた出力の強い超音波を子宮内で直径1ミリに集め、熱を発生させる装置を開発しました。

そして、胎児が胎盤でつながった別の組織に血液を送り出し、心不全を起こすおそれがある「TRAP症候群」という病気に応用したところ、不要な血管を塞いで血液の流れを止めることができたということです。

医療チームでは、母親の腹部に超音波を当てて胎児の治療に成功したのは世界でも初めてだとしています。

こうした胎児の治療は、これまで母親に全身麻酔をかけたうえで針を刺し、電流を流すなどして行われてきましたが、今回の方法は子宮を傷つけずに済むため、流産や感染などのリスクを避けられるということです。

また、TRAP症候群だけでなく、胎児の肺やお尻にできた腫瘍など、少なくともほかの8つの病気にも応用が可能だということで、より安全な治療技術になると注目されています。

昭和大学の岡井崇教授は「合併症のおそれがほぼなく、妊婦にも胎児にも優しい治療になる。一日も早く、通常の医療として実施していきたい」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120514/k10015092731000.html

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